一週間の献立をAIが自動作成して、必要な食材をそのまま注文できる「こんだてアシスト」。妻として、母として、料理の負担をもっと軽くしたいと願っていたひとりのコープこうべ職員、宮下裕子の想いと、献立作成サービスを展開するミーニューさんがつながって、いよいよプロジェクトは本格的なスタートを迎えました。
だけど、そこには乗り越えなければならない課題がたくさん。たとえば、新型コロナウイルスの流行によって開発メンバーが直接会って話せないことも、頭を悩ませたことのひとつでした。
#01
妻で、母で、職員です。
家事を効率よくする方法をずっと考えていました。
#02
諦めなくて、よかった。
ずっとつくりたかった
献立アプリの理想の姿。
#03
動き出したプロジェクト。
もちろん、落ち込んだりもしたけれど。
#04
お名前投票、
ありがとうございました。
勇気と責任が、
1200%増しました。- #05
天気予報を見るように、
こんだてアシストを
あたりまえの日常に。
動き出したプロジェクト。
もちろん、
落ち込んだりもしたけれど。
- 01. コロナ禍の影響は、開発の現場にも。
- 02. 私たちがつくりたかったのは、体験です。
- 03. 問題、海苔1枚は何グラムでしょう?
- 01.
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コロナ禍の影響は、開発の現場にも。
この沈黙は一体……。コープこうべ情報システムデジタル推進の足立千尋は、思わず苦笑いを浮かべました。見つめるのは、人型のシルエットだけが並ぶ真っ黒なPCモニター。こんだてアシストの開発のためにオンラインミーティングに参加していましたが、参加者は全員カメラオフ。白熱した議論とは程遠い時間が、ただ過ぎていました。コープこうべのさまざまなITシステム構築に携わってきた足立は、コープこうべのシステムの専門家として、また、システム開発に不慣れな宮下を支える立場として、このプロジェクトに抜擢されていました。
ミーニューさんをはじめ、開発に携わるメンバーがコロナ禍の影響で直接顔を合わせられなかったのは、大きな痛手でした。組合員登録から宅配までのサイクルなど、生協のシステムは一般のECサイトなどに比べてかなり複雑。その一つひとつを直接お会いせずに開発メンバーにご理解いただくことに、まずは最初のハードルがありました。
通常、システムにはさまざまな制限があって、それを互いに理解することから議論は深まっていく。しかしそれが不十分なまま進むからどうしても深い議論が生まれない。さらに、カメラオフで互いの顔もわからないから、信頼関係も築きにくい。完全に悪循環でした。
一度、定例会議のあとでみんなカメラをオンにして、改めて自己紹介しませんか、と。そこで初めて、この人、こんな顔だったんだ。いつも黙っていたけど不機嫌な人じゃないんだ、と分かり合えました。また、その場でホワイトボードのようなツールも使って、想いや課題になりそうなことも書き出していきました。その日がきっかけで、一気にチームとして機能しはじめた気がします。
- 02.
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私たちがつくりたかったのは、体験です。
アプリの機能開発がはじめての宮下もまた、足立とは違ったところで戸惑いを感じていました。
開発の人たちが当たり前にする会話に、まったくついていけなかったんです。聴き慣れない言葉が出てくるたびにネットで検索して、ああそう言うことかとわかった時には次の話に移っていたり。そんな状態だからなかなか発言もできなくて、せっかく自分がやりたいと手をあげたプロジェクトなのに参加している意味も、意義も見出せなくて、完全に闇に落ちていました(笑)。
改善した方がいいと思うところや、アイデアがあっても、うまくそれを伝える術がない。思いはあるけれど、自分の手を離れた場所で物事が進んでいく。そんな葛藤を抱えていた宮下を救ったのは、直属の上司である浜地の言葉でした。
会議の後、こんな言葉をかけてもらったんです。この新機能を使うのは、開発メンバーのようにシステムがわかっている人間じゃなくて、宮下さんのような普通の人たちなんだよ。だから宮下さんがわからないことは、利用する組合員さんだってわからないはず。疑問に思うこと、変えた方がいいと思うことは、きちんと伝えた方がいいし、それがこのプロジェクトでの役割なんだよって言ってもらえて。それからは発言することが怖くなくなりました。
そうだ、つくりたかったのは、自分と同じように献立づくりに悩む組合員さんの役に立つものなんだ。自動で献立を作れる機能を届けたいんじゃない。献立作成機能とコープこうべの宅配システムをひとつにすることで、家族の笑顔や体験を届けたいんだ。
そのことに気づいた時、宮下は闇から抜け出して明るい空の下にいました。
- 03.
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問題、海苔1枚は何グラムでしょう?
一方、開発を共にするミーニューさんも、別の問題に頭を抱えていました。その頃のことをミーニューでCKO(チーフ献立オフィサー)を務める宮本紘行さんは、こんなふうに振り返ります。
正しく注文してもらうためには、コープこうべさんが持っているデータベース上の商品情報と、レシピで使用する食材のマッチングが大きな課題となりました。データベース上にあるのは、あくまでも商品を注文するための情報。同じマヨネーズでも各メーカーさんによって異なる名前がついていて、商品名だけではAIがマヨネーズと判別できない場合もありました。また、内容量も厄介で、レシピでは何グラム必要とあっても、データベース上では何個入りとしか登録されていなかったりするんです。
そうした不整合を解消するために、数万点にも及ぶ商品情報を一つひとつ見直す作業が実施されました。たとえば、海苔1枚は何グラムになる?これはなんの調味料?地道な作業がつづく日々に、レシピの責任者である宮本さんは気が休まらなかったと言います。
マッチングができないと、提案できるレシピの数が大幅に少なくなってしまいます。コープこうべさん、ミーニューの仲間たち。本当にみんなが頑張ってくれたと思います。
これなら十分な数のレシピを提案できる。その目処が立ったのは、テスト版が出来上がる直前のことでした。コープこうべが、ミーニューさんが、そこまでこだわったのは、組合員さんたちに少しでも便利に使ってもらいたいから。絶対に、途中で妥協するわけにはいきませんでした。そして実は、マッチングの調整はリリースをした現在も、日々実施中。昨日より今日、今日より明日、日々こんだてアシストは進化しているんですよ(すごいでしょ?)!
#01
妻で、母で、職員です。
家事を効率よくする方法をずっと考えていました。
#02
諦めなくて、よかった。
ずっとつくりたかった
献立アプリの理想の姿。
#03
動き出したプロジェクト。
もちろん、落ち込んだりもしたけれど。
#04
お名前投票、
ありがとうございました。
勇気と責任が、
1200%増しました。- #05
天気予報を見るように、
こんだてアシストを
あたりまえの日常に。